2011年07月04日

ソックリなのに別物!aiwa XP-33とCASIO PZ-800


本日の持ち出し機種:SONY D-223
本日の持ち出しCD :相対性理論「シンクロニシティーン」



みなさんこんにちは。スタフ屋の右京崇です。

本日というか昨日は明治神宮へ足を運びました。
宝物展示室で行われていた「十二単の世界」を見る目的が主でしたが、せっかく都内にまで出たので散歩がてらぐるっとまわりました。

展示も一つ一つが実に美しい作品であり、細部まで穴が開くほど見ました。

その後敷地内を歩いている間はとにかく大きなカメラを持ってくればヨカッタ!と、後悔したものです。

ボケボケ写真を一枚。うーん・・・

20110704003.jpg



ところで本日は、しばらく前に買っていたaiwa XP-33(これだけ長いこと店舗メインで収集しているのにも関わらずaiwa機にはたったの二度しか遭遇していません!)をリフレッシュしたついでに似ている機種と比較してみたいと思います。

こちら、左側がaiwa XP-33で右がCASIO PZ-800です。

20110704001.jpg

20110704002.jpg


形はあまり似ていませんが、こいつらは実に似ていると思います。

1 両機種とも発売が94年前後の機種であること。
2 両機種とも中身が殆どSONYであり構成もソックリであること。
3 両機種とも4AA駆動であること。

これだけでもう殆ど同じ音というものを想像しないわけがありませんよね。

両者の違いといえば、バッテリー残量表示や電源スイッチの有無、ユニットの年代差(SONYの古い奴でPZ-800が91年ころのSONY機に搭載でXP-33は型番的にそれ以前)くらいでしょう。


パッと見た感じの佇まいからはXP-33のほうがいかにもな古いPCDPのようであり、野太い音を出しそうに見えますよね。

両方とも触ってみるとどこかしら安っぽい感じを受け、所謂中国機的な印象すら抱きます。


両機種を実際に聴いてみるとどちらも実に素晴らしい音を出す優良機種であると感じます。

aiwa XP-33のほうはとても綺麗でとにかく「広い」音で、見てくれやCASIOに比べてSONYよりであることから期待する音とは全く違う、松下ハイビット機のような音が印象的です。
ハード的な耐震構造に力が入っています。

CASIO PZ-800のほうは芯がしっかりと通った力強い音で、XP-33のような独特の広さはありませんが実に密な音質が印象的です。ちょうどオールドSONYハイビット機のようですね。ホワイトノイズが少々気になりますが、大きなヘッドフォンでも余裕で駆動できます。


aiwaのほうがSONYよりですし、使用ユニットや構成も若干古いものであることからこちらのほうがよりSONYらしい音を出しそうですが、実際は違いました。

二機種とも音質的には非常に高いレベルにあり、サイズや重量から携帯性能は低いですが、優秀なPCDPの一つでであると思います。どちらがよりすぐれているかといえば実に甲乙付けがたいです。
個人の音質傾向の好みや聴く音楽、ヘッドフォンイヤフォンにより変わってきますが、どちらを選んでも後悔することはまずないでしょう。


私自身は松下機の音質が好みなので、aiwa XP-33のほうが好みのはずではありますが、PZ-800の独特な密で重厚な音を気に入っています。


私の現時点での評価は次の通りです。
(全て5点が最高)

○デザイン
XP-33→3
PZ-800→4
○音質
XP-33→4.2
PZ-800→4.2
○繊細さ
XP-33→4
PZ-800→2
○強さ
XP-33→3
PZ-800→4.5
○重厚感
XP-33→2
PZ-800→4
○広さ
XP-33→4.5
PZ-800→3

○漠然としたイメージ
XP-33→松下機のような音
PZ-800→SONY機のような音


という感じなのですが、細かく比べてみたりまた耳の優れた方が評すると全く違うアレかもしれませんので話半分に、なんとなくなものとしてみていただければ幸いです。
ちなみに整備性やコンデンサ交換のスペース的な自由度はPZ-800のほうが高いです。
ボディーの大きさは数字上はほぼ同じですが、より直方体に近いPZ-800のほうが嵩張り感は少ないように思います。

両機種ともあまり見かけませんがPCDPで音にこだわるという方はちょっと注目してみても良い機種の一つではないかと思います。


スタフ屋→http://www.sutafuya.net/
ポータブルCDプレーヤー紹介→http://www.sutafuya.net/pcdp/pcdp.html
CASIO PZ-800紹介→http://www.sutafuya.net/pcdp/pz800.html
aiwa XP-33紹介→(後日掲載)
タグ:CASIO aiwa
posted by うきょうたかし at 02:49| Comment(4) | TrackBack(0) | PCDP
この記事へのコメント
こんにちは。久し振りです。
うちのほうもだいぶPCDPが増えたのですが忙しかったりで更新出来ません…

カシオは後の方の機種になるとケンウッドの廉価機と同じような構成になっているみたいです。そのケンウッドもSONYのOEMっぽい機種があったりして複雑です。
PZ-800のピックアップはKSS-330系でしょうか?
aiwaはこれより前モデル(?)のPZ-8というのを持ってますがふたの手前に斜めに付いた窓が独特ですね。PZ-8ではこの窓の周りが光るという派手な仕様になってました。
Posted by National_maclord at 2011年07月08日 00:09
どうもお久しぶりです。

大物多数ということでしたよね、とても興味深いです。

逆に私のほうは残念なことにめっきり集まらなくなり(近隣某HOの在庫が半年間でまるで動かない 他。)、この2ヶ月では新規入手2機種含む計5台だけですね。

以前にも半年近くまるで何もない時期もありましたので、中古市場はまあこんなものと割り切って、また資金と時間に余裕のあるときにたくさん良品が出回ることを願う毎日です。


PZ-800はそうですね。SONY D-202等と全く同じです。が、スピンドルモーターのケーブルはコネクタ式ではなく半田直付けということになっているのでトラバースごとの移殖には一手間掛かります。

PZ-8も興味深いですよね。aiwa機は中古で出回らないのか、そもそも流通が少ないのか、それとも私の遭遇率が極端に低いだけなのか・・・

是非一度生で見てみたいものですね。
Posted by うきょうたかし at 2011年07月08日 00:32
はじめまして。といってもコメントが初めてなだけで10年以上前から時折拝見しています。

CASIOのPZ-800ですが、最近気付いたのですがKENWOODのDPC-141と兄弟機でした。どちらも1台だけの所有ですが、基板のバージョンが同一で末尾の枝番だけ違ったので、明らかに同じ会社で設計していますね。したがって各端子やスイッチの位置も全く共通。一見違う形に見えるので気付きにくいのですが。
一方で細かな差異も少なからずあり、液晶ディスプレイの表示位置がPZ-800は左寄り、DPC-141はやや中央寄り(表示幅が広いのにトラック番号と時間が同時表示できない謎仕様なのは共通)。それとトラバースメカも別でした。PZ-800はソニーによくあるKSS-330系、DPC-141は逆にCASIO機で見るタイプのデベソ型リリースボタン付きのチャッキングプレートでピックアップも別。トラバース入れ替えは怖くてやっていません。

一方でaiwaは別系統の設計で、90年代の機種は基板のデザインにずっと共通性が見られます。内製かどうかは分かりませんが同じところで設計していたのは間違いないでしょう。その代わり石とトラバースメカは年代ごとに一貫性が全くありませんが。逆に言えば年代ごとに音が違って楽しいのがaiwaだったりします。たとえばXP-33は綺麗系ですが後継のXP-200は迫力系(しかもDACとHPアンプがフィリップスという謎)。

両機種の比較で言えば個人的にはXP-33の方が空間の広がりを感じられてより好きな音です。DPC-141とPZ-800では私の所有機の場合前者の方が音の鮮度が高く聞こえます。傾向は一緒なので個体差(コンディションの差)かもしれませんが。
Posted by 大八車 at 2021年09月10日 00:08
コメントありがとうございます。
ずっと開店休業状態で申し訳ございません。
長らくご覧いただいているようで、本当にうれしい限りです。

仰る通りで、基板等主要構成が同じでメカが違う、細部が違うというような感じですよね。
他機種でトラバース入れ替えしたことがありますが確かそれは動作した記憶があります。DPC-161とPZ-2100あたりでしたかね?間違っていたらすみません。

PZ-800は大味でパワフルでマッチョな音が味わい深いんですよね。
このあたりの年代の機種はどれも個性が際立っていていいですね。
Posted by 右京崇 at 2021年09月14日 19:01
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